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【乳幼児食指導士伝授】1歳ご飯食べない時の対応ベスト5&おすすめのメニュー5選!

仕事から帰ってきて、子どもたちの「おなかすいたー!」「今すぐなにか食べたい!」の声に、毎日焦りながらご飯を作るママも多いのではないでしょうか?

ママが急いで作った食事、1歳の子は気に入らないのか「おなかがすいたー!」と言ってたわりには食べない…

私の息子も1歳児の頃から決まったものしか食べない偏食さんで、3歳になった今でも毎日試行錯誤しながら食事をつくっています。

この記事では、

現役保育士の私が厳選した、1歳児が食べないときの対応ベスト5と、乳幼児食指導士の私が、子どもが喜ぶ20分で作れるかんたんレシピをご紹介します。

【1歳】ご飯食べなくてイライラ…なんで食べてくれないの?食べない理由は人それぞれ

1歳を過ぎたころから少しずつ離乳食が食べられるようになり、卒乳の時期を迎えます。

0歳の頃は母乳やミルクから栄養が取れていたけど、母乳が減ってくると、少ない食事で栄養が取れているのか心配になりますよね。

個人差はありますが、1歳になると手づかみ食べを中心に、自分で食べることを楽しみながら食事をするようになります。

徐々にスプーンやフォークなどの食具も使い始めますが、うまく手が動かせず、食べたい気持ちがあるのにに食べることをやめてしまう…なんて姿もよく見られます。

食べない理由は様々なので、その子により対応も様々。1歳の子どもが食べてくれない主な理由をご紹介していきます。

理由①ごはんを食べることに興味がない

1歳の子は、視力も発達し、歩くことも上手になり、生活の中で発見がたくさん!

あまり食事に興味がなく、食べることより遊びたい気持ちの方が強くて、ご飯を食べないことがあります。

食事に興味がない子にはまず、食事をすることの楽しさを伝えていくことが大切です。

理由②メニューや味付け、食材が好みではない

子どもは大人よりも甘味を感じやすいため、甘いものを好む傾向にあります。そのため、青臭さや苦みを感じる野菜を嫌がります。

また、肉・魚なども大きさや固さによっては嫌がることがあります。奥歯が生えていない1歳児は、すりつぶして食べる力がないので食べづらいことがあるからです。

1歳の食事の味付けは大人のものより薄味にします。食べないからといって大人と同じ味付けで濃いものを与えてしまうとその後の食生活にも影響を及ぼします。子どもの将来のためにも薄味に慣れることは大切です。

理由③お腹がすいていない

できるだけ外遊びさせたくても、天気や気温により、運動できていない日も多いですよね。1歳児は、胃が小さいため、間食もするため、お昼や夕飯などの時にお腹が空いていないことがあります。

保育園でも「今日は体動かして遊べてないな…」という日は昼食の食べる量が少なかったり、集中できないことがよくあります。

よく遊び・よく食べ・よく眠る この生活リズムが子どもにとってはとても大切でどれかひとつでも欠けてしまうと元気に過ごすことができません。

少食な子、ご飯を食べない1歳児には、遊びの内容や活動量を見直すのもおすすめです。


理由④体調が悪い

体調が悪いから食欲がないということもあります。食欲がなくなった数日後に熱が出てしまったり、食べなくなってから体調の変化に気付いたりすることがあります。

1歳の子どもは自分の体調を言葉にすることはできません。食事の食べ方や進み方がいつもと違う場合、体調の変化があるかもしれません。


理由⑤食事中の大人の態度や雰囲気が怖い


・食べてくれないからついイライラしてしまう…
・食事のときはいつも怒ってばかり
・今日は食べてくれるかなと不安な表情をしてしまう

1歳の子どもの成長を願う気持ちから、食べてくれないとついイライラしてしまいますよね。

ママも辛いですが、子供にとっても食事の時間は楽しくなくなってしまいます。いつも怒られて食べるのは大人だって嫌ですよね。食事の時間は楽しく過ごすことが一番の目的です。

食べてくれるか心配になる気持ちは脇において、まずは大人が一緒に子どもと食事を楽しむこを優先しましょう。マナーやルールも大事ですが、まず最初は、1歳児が楽しく食べられる環境づくりからです。


理由⑥遊んでいたおもちゃが見える、食卓におもちゃがある


子どもは遊ぶことが大好きなので、食べたい!お腹すいたという気持ちが強くないと食卓に来てくれないことが多いです。

食べることが好きな子、お腹がすいている時には自然と食卓に来ます。テレビがついていたり、おもちゃが近くにあっては食べることに集中できません。

食べることに集中できる環境は大人がつくっていきましょう。繰り返しになりますが、まずは食べることの楽しさを感じられるようにすることが大切です。
 

【乳幼児食指導士伝授】1歳児ご飯食べないときの対応ベスト5!

1歳児がご飯を食べたくない理由は色々あると知っても、やっぱり食べてほしいと思うのが親心です。我が家の息子もなかなか食べない強者でした…。あの手この手を使ってなんとか一口。一口でも食べてくれたら今日はいい日だ!と思えるくらい。

「食べてほしい、でも、無理強いをして食べることが嫌いにならないでほしい。」

いつも複雑な思いで必死に声をかけてきました。3歳になった今でも、未だに食べないことが多い少食さんです。

毎回同じ方法で、これをやったからといって食べるとは限りませんが、いろいろな方法を知り、お子さんに合ったやり方が見つかると良いですよね。

毎日ごはんイヤイヤ!食べない!に付き合うママパパ。本当にお疲れ様です。

子どもたちに、愛情は伝わっています。がんばりすぎず、できることをやりましょう。
一口でも多く食べてくれることを願って、乳幼児食指導士の資格をもつ私が、1歳児がご飯を食べないときの対応、ベスト5を紹介します!

対応①子どもの好きなように食べさせてみる


1歳児は手づかみで食べることが多く、自分の手で触ってつかんで食べることを楽しむ時期です。

大人からすると、たくさんこぼすし、後片付けが大変ですが、食べ物をこぼす経験も必要です。なぜなら、ご飯がこぼれる動きを体験することで「こうやったらこうなる」と理解できるからです。

とはいえ、食事時間がダラダラ続いてしまうのは困りますよね。食べる様子がなく、遊んでいるだけになったら切り上げる、時間を決めるなど、食事を終わる目安をつけるとママも気が楽になります。

手づかみで食べられそうなメニューは子ども自身が食べる用、他のメニューは大人が介助する用と、全部を手づかみにせずに、ある程度大人があげるものを決めるのもいいと思います。


対応②一緒にご飯を作る


我が家では、火を使わずに作れるサラダを一緒に料理したり、食べ終わったお皿を流しに片付けたりしています。

1歳児でも、簡単なお手伝いは、大人の真似をしてやろうとする姿があります。楽しみながら食材に触れてみたり、大人と一緒にやることで食べることにも興味がわいてきます。

つい最近のことですが、息子(3歳)とお昼の焼きそばを作った時のことです。

野菜が苦手な息子。食べてくれないことが多いのですが、焼きそばに入れるキャベツをちぎってもらう作業をお願いして一緒に作りました。

他にもにんじんや玉ねぎなどの野菜も加えて焼きそばが完成!

いつもは野菜を全く食べない息子もぱくぱくと食べていて完食!普段ほとんど食べないので驚きました。
自分で作った焼きそばをたくさん食べて満足そう&私も野菜を食べてくれて大喜び!
お互いにとって良い経験になりました。

子どもでもできるかんたんな作業をお願いすれば、自分でつくる楽しさを感じられて、野菜にも触れられて、いいこと尽くしだなあと今回の経験を通して感じました。

対応③お気に入りのお皿を用意する

子ども用のお皿を一緒に買いに行くのもいいでしょう。大好きなママやパパと買ったお皿で食べるごはんはいつもよりおいしく、楽しく感じること間違いなしです!

対応④楽しい雰囲気の中で食事をする

楽しい食卓を意識し、家族で会話を楽しみながら食べることで食事の時間が楽しいものだと思えるようになってきます。

我が家では食事時間に「今日は保育園で何して遊んだの?」「給食は何食べた?」などその日あったことを会話する時間にしています。

1歳児はまだ上手にお話をできませんが、「保育園楽しかった?」「ご飯おいしかった?」など答えやすい話に変えることでやりとりを楽しめるようになります。我が家の娘も「うん!」と嬉しそうに合図地しながら会話に参加しています。

対応⑤日中にたくさん遊ぶ

たくさん遊んでお腹を空かせると、本能的にご飯を食べたいと感じるようになります。ただ、甘いものが大好きな1歳児。お腹がすいてくると聞こえてくるのが「おかし!たべる!」の一言。
補食の時間は必要ですが、食事の時間の前に甘いものはなるべく控えましょう。甘いもので満たされるとお腹がいっぱいと感じてしまい、食事を食べなくなってしまう原因になります。補食はほどほどにするよう心がけてみてください!

【乳幼児食指導士伝授】少食1歳児にお勧めのメニュー

主食、主菜、副菜、おやつ、それぞれ20分くらいで作れるメニューをご紹介します。毎日家事に育児に時間に追われる中、料理するママも多いですよね。私もその中の一人です。

お迎えに行くまでの時間で「今日は何作ろうかな」「何食べたいかな」と考えながら保育園に向かっています。手の込んだものほど食べてくれないことが多いので、できるだけかんたんにすぐ出来るメニューを考えてみました。材料を変えたり、加えたりしてそれぞれの家庭の味にアレンジしてみるのもおすすめです!

主食:にんじんごはん

材料:白米2合分、塩 小さじ1、にんじん 1/2本、しらす 20g、青海苔 少々


作り方:①にんじんをすりおろします。(食感を楽しむために粗刻みにしたり角刈りにするのも良いです!)

②炊飯器に洗ったお米、にんじん、しらす、塩を入れて2合分の水を加えて炊飯します。

③炊き上がったら全体を混ぜ合わせてお皿に盛り付け、青海苔をふりかけて完成です!


主菜:ホイル焼き

材料:鮭 2〜3切れ、もやし120g、カレー粉 大さじ1/2 、醤油 大さじ1、マヨネーズ 大さじ2、レモン 1/2個(なければレモン汁小さじ1でも◯)、アルミホイル

作り方:①鮭は食べやすい大きさに切り、骨と皮を取る

②カレー粉を入れたお湯でもやしを茹でる(これをすることでもやしの臭みがなくなります、必要であればもやしは短くカット!)

③②のもやしと鮭を一緒に醤油で下味をつける

④アルミホイルにもやし、鮭、マヨネーズ、レモン(またはレモン汁)を乗せて包む。

⑤180℃のオーブン、またはフライパンで焼く(約15分)

主菜:豆腐バーグ

材料:【4人分】合挽肉400g、*絹ごし豆腐1/2丁、*玉ねぎ1/2個、*卵1個、*パン粉1カップ、*塩コショウ少々、*水大さじ1 ◆中濃ソース、ケチャップ 大さじ2 ◆酒 大さじ1 ◆コンソメ 1つまみ ◆バター 10g

作り方:①合挽肉、*の材料をすべてフライパンに入れます。(洗い物を少なくするためフライパンの中でこねて形成します!)

②お好みの大きさに形成して中火で焼きます。フライパンにくっついてしまう場合、少量の油をハンバーグの隙間に流します。

③少し焦げ目がついたら、ひっくり返して蓋をし、蒸し焼きにします。

④中まで火が通ったら◆の材料を入れてソースを作ります。

⑤ソースと絡めるようにして焼き、全体をよく混ぜたら完成です!

副菜:きのこ和え

材料:ほうれん草1束、えのき1パック、醤油大さじ1、みりん大さじ1、かつおぶし1パック、ゆずの皮少々(あればでOK)

作り方:①ほうれん草を茹で、水にさらし、水を絞って2センチくらいの大きさにカットする。

②えのきは石づきを切り、1/4くらいに切り、ほぐす。

③鍋に醤油、みりん、えのきを入れて火にかけ、水分が出てきたら、かつおぶしを混ぜて火からおろす。

④あら熱が取れたらほうれん草と和える。ゆずの皮を千切りにして飾って完成!

*③のきのこの佃煮を作っておくとその時の旬の葉物野菜と組み合わせてバリエーションも増えます。ひきわり納豆を加えて納豆和えにすると保育園で子どもたちが良く食べる副菜の完成です!

おやつ:りんごとさつまいもの重ね煮

材料:りんご1個、さつまいも1本、メープルシロップ大さじ2

作り方:①りんごの皮をむき、いちょう切りにする。

②さつまいもの皮をむき、輪切りにする

③鍋にりんごとさつまいもを交互に重ねる。

④③に水を少々入れ、蓋をして蒸し煮にする。

⑤さつまいもがやわらかく煮えたら火を止め、10分蒸らす。

⑥水分が残っていたら蓋を開けて強火で水分を飛ばす。

⑦仕上げにメープルシロップをかける。

まとめ

1歳はまだいろいろな味に慣れなかったり、食材の食感や大きさなどが合わなかったりすることも多く、子どもに合わせて食べやすい食事を用意することが必要になってきます。

食べなくて栄養面が心配…というお悩みを保育士をしていると本当によく聞きました。

もちろん、食べてくれることが一番ですが、何より大事にしたいのが「食事が楽しいと思える時間になること」です。

食べないからといって、毎食怒られていたり、大人がイライラしている中で一緒に食事をしていたら、食事が楽しい時間にはなりません。

その日あったことを振り返って話しながら食事をしたり「今日のごはんは何が入ってるかな?」と入っている食材に注目したりしながら会話を広げていくのも良いでしょう。

毎日の食事、色々工夫しても食べてくれないと悩みますが、食事の時間を楽しいものにすることを意識しながら、子どもたちと笑顔溢れる食卓を作っていきたいと思います。