Column コラム

「怒る」と「叱る」の違い。「叱る」ときに注意すべき3選

私もママです。絶賛子育て中のママならありますよね?
ついつい怒ってしまうこと。言うこと聞かない我が子にもイライラ・・・
怒ってしまう自分にもイライラ・・・
本日は、「怒る」と「叱る」の違いってなにか、また叱るときの注意点をお話していきます♪

怒り方が分からないと悩んでいませんか??

実は9割近い保護者が、子どもに対して一度は”感情的になって怒ったことを後悔している”と思ったことがあり、更に、反省はするけどまた同じように繰り返してしまうことに悩んでいるそうです。
・子どもがやるべきことをやらない
・望ましくない行動をやめてくれない
・危険な行動をする
そんなときはつい子どもを思う気持ちが行き過ぎてしまい、心配してグチグチ言ってしまう、怒鳴ってしまう、脅してしまうなんてことも・・・。
そしてこんなに必死になって怒ったのに、いまいち子どもに伝わらなかったり、「これやらないとお母さんに怒られるからやる」と言われたり・・・。自分で考えて自分の力でやってほしいな、と思いませんか?
ではどうしたらいいのでしょうか。

子どもがダメな理由がわからない「怒り方」

これは私の夫が実際に子どもに言った言葉です。
2歳の息子がビニール袋を頭からかぶって遊んでいた時のこと。
いつもなら「なにやってんだ。はやくとれ。なんでそんなことするんだよ」
注意しても息子が言うことを聞かないときはだんだん口調がきつくなり

「おい」「聞いてるのか」「何度言ったらわかるんだよ」と声を荒げてしまう場面です。

でもこの日は「袋かぶってあそんじゃだめ!息できなくなるよ。死んじゃうよ。かぶるなら帽子にしな」と言っていました。

子どももすんなりとかぶるのをやめました。

子どもにとって「何がどういけないのか」が全くわからない怒り方(前者)と、「ビニールをかぶると息ができなくなるような危険なことなんだよ」と伝えたうえで「かぶるなら帽子にしな」と具体的な”やってもいいこと”も伝えています(後者)。

いつも夫は前者の怒り方をしているので、この日の叱り方には拍手でした!

この違いはわかりますか?

ふさわしくない行動や危険な行動をしたときについ怒鳴ってしまったり、きつい表現をしてしまいがちですが、子どもに何を伝えたいのかが大切です。

つまり

「怒る」は、一方的で感情的で相手に怒りをぶつけている状態。
「叱る」は、相手に想いを持って伝えること、よりよい道を提案すること。

怒ったのに何も伝わってないのは、感情的に怒ると伝えたいことがうまく伝わらず、
結局子どもの記憶には
「怒られて怖かった」
「怒られないようにするにはどうしようか」なんて気持ちが残るだけになってしまったりします。

「叱る」ときに心がけること

感情的になって怒ることが多いと子どもによくない影響が起きる可能性もあります。
例えば、声を荒げて怒られていることが多い子どもは、このコミュニケーションが正しいと思って自分の怒りを表現する方法は声を荒げることなんだと、同じことをするかもしれません。

暴力についても、叩かれて育った子どもは、自分の子どもに叩くようになるという研究データがあります。(どんな理由でも暴力は危険。暴力をしてしまうなら保護者の心のケアが必要なので相談してくださいね。)

また、「○○しないならもう△△はなしだね」という脅しのような声掛けも一時的にいうことを聞いてくれるので使いがちですが、できればやめた方がいいです。”テレビを見る時間に約束事があったのにやめられなかったのでテレビを制限する”ということはまだいいのですが、”テレビをやめなかったからおもちゃを捨てる”というような違う事柄を言ってしまうと脅しになってしまい、これもまた子どもが社会的な場で自分の思い通りにならないと脅しのコミュニケーションをとればいいと無意識に学んでしまうのです。そんな連鎖は悲しいなと思います。

そして、
「早くやりなさい」
「いいからやりなさい」
「やらなきゃ困るのはあなたなのにわからないの」
といった強要するような怒り方は、子どもの人格形成やコミュニケーション能力の成長の妨げになるといえます。

なぜなら、理由がないからです。怒られている理由に納得できなければ、子どもは自分で行動できなくなります。そのような強要する怒られ方が続くと、自分で判断することが減り、次第に自分で考えることができなくなってくるでしょう。

自分が上司に同じように「はやくやれ」「いいからやれ」「つべこべいうから仕事が遅いんだ」なんて言われたら仕事をやめたくなるでしょうし、もし続けていたらこの上司に心を開くことはないですよね。
子どもも同じです。
そうなったら困りますよね。ではどうしたらいいのか。

怒るのではなく、しっかりと目を見て叱ってください。
叱る=想いを持って伝えて、諭してあげてくださいね。

まずは、お子さんの気持ちを受け止めてあげてください。
それだけで目の前の問題が収まることもあるくらい効果的です。
「時間が過ぎちゃうくらい○○が楽しいからやっていたかったんだね」
「食べたいおかずが見えたから取ろうとしたら汁をこぼしちゃったんだね」のようにです。

𠮟るときはしっかりと目を合わせて、問題点の事実と改善の理由を伝えます。
伝えなきゃと思うとついYOUメッセージになってしまいますがⅠ(アイ)メッセージを心がけてください。

例:「片付けなきゃご飯が食べられないよ!」

これだと、文章の頭に「あなた」とついている言い方になります。それだと相手は責められているような気持ちになるので、

例:「ご飯ができそうだから片付けてくれるとお母さんは嬉しいな」

このように「私は」で伝えられる文章にした方がすんなりと聞き入れることができます。

やってはいけない叱り方6選

𠮟るとはどういうことなのかをお伝えしてきましたが、叱り方にもNGポイントがあるので知っておいてもらいたいと思います。

人格を否定する

「こぼしたあなたはダメな子」ではなくてこぼしてしまった事実だけに焦点をあてましょう。

誰かと比較する

「お姉ちゃんはこんな時できていたよ」「お友達の○○くんはお利口なのにね」
比較できるのは過去の自分だけです。とくに、過去のお子さんと比べて”褒めるとき”に使いましょう。

お友達の前や公共の場で激しく叱る

恥ずかしい思いで話が入ってこなくなります。もちろん諭すような叱り方なら大丈夫です。

この3つは自己肯定感を下げるだけでなく、人格形成や発達にも影響を与えます。絶対にやめましょう。

ダラダラと時間をかけて叱る

伝えたいことが伝わらないと意味がありません。言いたくなるような場面でもぐっとこらえてその場の問題点だけを短く伝えましょう。

焦点が定まらない

上記と似たことになりますが、今の問題について改善を伝えたいので焦点は一つに絞ります。過去のことや、他の事柄と混ぜないようにしましょう。

怒りっぱなしにする

その場で納得して改善できそうなのか、子供に考える時間を与えてあとで聞いてみるのか、それともしばらく様子を見るのか。意図をもって関わってもらいたいと思います。

子どもを叱るときに意識すること

そうはいっても子育てをしていると子どもは思い通りにはいかないし、ついできていないところをつついてしまう、という声も聞こえてきそうです。
なので、もう一つ、叱る前にできることという予防策をお伝えしたいと思います。

叱る前にアイメッセージ

できてない、やってほしいとき、その場面になる前に予防でも使えます。
「○○の時間になるまでにやっておいてもらえると助かるな~」とかです。

先に声をかける

「約束覚えてる?」「これってどうしたらうまくいくかな?」「○○ってどうするんだっけ?」

できていないことよりできていることを見つける

これ意外と忘れがちです。悪いところに目が行って怒ってしまう。でもできているときは何にも言わない。それでは子どもも怒られてばかりで嫌になります。褒める8割、叱る2割の割合で行きましょう。

今まで怒ってばかりいた、怒りすぎて後悔していたっていう方はNGな叱り方というところを意識して少しずつ変えていきましょう。
脅してないし、強要もしていないし、NGポイントもわかっているんだけどなって方は、目を合わせて、事実と理由を、Ⅰ(アイ)メッセージを使って伝えてみてくださいね。でもそれでも親も人間だし、怒りはあるし、イライラもする。

それでいいんです。少しずつでいいです。

効果あったよ、なかったよ、これは難しい・・、できない日もあった、目が合った!など、やってみた感想などもいただけると嬉しいです!!


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