最近、うちの子が動画を消すと大泣きしちゃう。SNSで『ドパガキ』って言葉を見かけて、ドキッとしちゃって……
わかる!うちの上の子も4歳ごろから『あと1本』が止まらなくて。私も保育士だけど、家だと毎日悩んでますよ~。
保育士さんでもそうなんですね。ちょっと安心しました(笑)
動画に夢中なわが子を見て、「YouTube見せすぎたかな」と不安になることはありませんか?この記事では「ドパガキ」という言葉の意味と、家庭で試せる切り替えの工夫や声かけを5つ紹介します。自分を責めず、できそうなことから一緒に試してみましょう。
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目次
ドパガキとは?子どもに当てはめる前に知っておきたい意味

「ドパガキ」は、脳内で働く物質「ドーパミン」と、子どもを指す乱暴な言い方「ガキ」を組み合わせたネット上の言葉です。ショート動画やゲームなど、刺激の強いものに夢中になってやめられない子どもの様子を指して使われています。
医学的な診断名ではありません
まず知っておきたいのは、「ドパガキ」は医学的な病名や診断名ではないということです。ネットやSNSで広まった言葉なので、使う人によって意味の幅もまちまちです。
米国小児科学会(AAP)の保護者向け記事でも、楽しいことをやめるのは大人を含めて誰にとっても難しく、デジタル機器はもともと人の注意を引きつけるように作られていると説明されています。
そのうえで、切り替えが苦手だからといって、それだけで「依存している」ことにはならないとしています。「動画をやめられない=脳に問題がある」と、ひとくくりにする必要はありません。

わが子を「ドパガキ」と呼ばないでほしい理由
この言葉には「ガキ」という乱暴な響きが含まれています。親が不安なときほど、「うちの子、ドパガキかも」と口にしたくなるかもしれません。
でも、子どもは大人の言葉をよく聞いています。レッテルを貼ると、その子の困りごとではなく「ダメな子」という見方だけが残ってしまいます。言葉の意味を知るのは大切ですが、わが子に当てはめる呼び名としては使わないのがおすすめです。
4歳ごろから「あと1本」が続いた、わが家の経験

ここからは、わが家の話を少しさせてください。うちは年子で、上の子が4歳ごろから、動画の「あと1本」が続くようになりました。

朝も帰宅後も「YouTube見たい」
朝起きてすぐ、保育園から帰ってすぐ。上の子の口から最初に出てくるのが「YouTube見たい」という日もあります。動画を消すと、大泣きすることもあります。私が声をかけるのは「あと1本で終わりだよ」。おもちゃに誘ったり、「絵本を借りてきたじゃない」と絵本に誘ったりもしています。
ただ、これが家でどのくらいうまくいっているのかは、正直まだはっきりわかりません。不思議なことに、下の子には上の子ほどの様子は見られません。同じ家で育っていても、動画との付き合い方は子どもによって違うのだと感じています。
祖父母の家にいるときや、私がお風呂に入っている間など、長く見続ける場面もあります。そんなときは、親として強い心配を感じます。
動画に助けられている日もある
一方で、動画に助けられているのも事実です。夕飯を作るとき、在宅で仕事をしているとき、子どもが体調を崩して保育園を休み、一緒に家にいるとき。動画があるから乗り切れた日は、何度もあります。
だから私は、動画をすべて悪者にするつもりはありません。助かる気持ちもよくわかります。そのうえで、「どう使うか」が大切なのだと考えています。保育士だからといって、わが子に完璧に対応できているわけではありません。心配しながら、毎日少しずつ工夫している親のひとりです。

子どもが動画をやめられないときに試したい声かけ(見る前の工夫編)

ここでは、保育の現場で実際にしている関わりを中心に、家庭で試しやすい形にして紹介します。どれも「これで必ずやめられる」という方法ではありません。お子さんの様子を見ながら、合いそうなものを選んでみてください。
動画を見る前の工夫① 見る前に「どこで終わるか」を決めておく
わが家では「あと1本で終わりだよ」と声をかけています。ただ、これは見ている途中の声かけです。そこで提案したいのが、見始める前に終わりを決めておくことです。「今日は2本見たらおしまいね」と、始める前に子どもと一緒に決めます。
AAPの記事でも、見る前に時間の約束を伝えておくことや、子ども自身がタイマーをセットする方法が紹介されています。自分で決めた約束のほうが、受け入れやすい子もいます。

② 「次の楽しいこと」を伝えて、反応を見る
保育園で遊びを終えられない子がいるとき、私は片付けの前に、次の活動を伝えるようにしています。「これを片付けたら、次は〇〇っていう楽しいことをするよ」と、見通しを伝えるのです。「このあと〇〇をします。今遊んでいるおもちゃを片付けますか?」と、まず子どもの反応を見ることもあります。
いきなり終わらせるのではなく、「次がある」とわかるだけで、気持ちの準備がしやすくなる子がいます。家庭なら、「動画が終わったら、一緒にお風呂でシャボン玉しようか」など、終わったあとの楽しみを先に伝えるイメージです(シャボン玉は一例です)。
子どもが動画をやめられないときに試したい声かけ(気持ちを扱う編)

見通しを伝えるだけでなく、子ども自身の気持ちに働きかける声かけもあります。ここでは2つご紹介します。

やめられない時の工夫③ 子どもの「やりたい」を思い出せる声かけ
保育の現場で大切にしているのが、この関わりです。朝のうちに「今日は何がしたい?」と聞いて、その子のやりたいことを把握しておきます。そして切り替えの場面で、「今日、〇〇をやりたいって言ってなかったっけ?」と声をかけるのです。
すると、「あ、そうだった!」と自分で思い出し、自然に気持ちを切り替えられることがあります。大人が別の遊びを押しつけるのではなく、その子自身の「やりたい」がきっかけになるのがポイントです。
わが家でも、朝のうちに事前に今日やりたいことを子どもから聞いておくようにしていて、動画を終える声かけにつなげています。家庭なら、動画を見せる前や登園の支度中に「今日おうちで何したい?」と聞いておくイメージです。
図書館から借りてきた絵本を先に開いて読み始める、ブロックで何か作り始めるなど、「誘う」より「見せる」から入ってみるのも効果的でした(ブロックは一例です)。
やめられない時の工夫④ 泣いたり怒ったりしたら、気持ちを受け止めて待つ
どんなに工夫しても、泣いたり怒ったりする日はあります。AAPの記事でも、こうした場面は特に、子どもが疲れていたり、お腹が空いていたりするときに起こりやすいとされています。
そんなときは、まず大人が深呼吸をひとつ。「もっと見たかったよね」「悲しいね」と気持ちを言葉にして、短く受け止めます。泣いている最中にルールを説明しても、子どもの耳には入りにくいものです。
危なくない場所で、落ち着くのを待ちましょう。落ち着いたら、「戻ってきてくれてうれしいよ」と、また一緒に過ごせばじゅうぶんです。

幼児と小学生で考えたいルールと、相談の目安

子どもの「がんばり」だけに頼らず、まわりの環境を整えることも大切です。
年齢に合わせた伝え方と、環境を味方にする工夫
幼児には、「時計の長い針が6になったら」「2本見たら」など、目で見てわかる区切りが伝わりやすいです。小学生になったら、ルールを一緒に話し合って決めるのがおすすめです。AAPも、子どもが決める過程に関わると、制限を受け入れやすくなると伝えています。
忙しい家庭ほど、ルールはシンプルなほうが続きます。「ごはんの時間は見ない」「寝る前は見ない」など、まずはひとつからで大丈夫です。動画アプリの自動再生は、次の動画が勝手に始まる仕組みです。
AAPは、自動再生や通知は子どもを長く引きつけるように作られているとして、オフにすることをすすめています。「あと1本」で終わりにしやすくするためにも、まずは自動再生の設定を見直してみてください。

家庭だけで抱え込まず、相談してもいい
動画を見ている時間の長さだけで、良い悪いを決める必要はありません。それよりも、睡眠や食事、園や学校での生活、友だちや家族との関わりにどんな変化があるかを見てみてください。
AAPは、どんなに工夫しても毎回ひどく荒れてしまう、睡眠や食事などの生活に変化がある、画面がないと少しの待ち時間も過ごせない、家族や友だちから離れて動画の世界にこもるようになった——といった様子が気になるときは、小児科医に相談するようすすめています。
日本では、かかりつけの小児科のほか、お住まいの自治体の子育て相談窓口、園や学校の先生にも相談できます。「こんなことで相談していいのかな」と思う必要はありません。
まとめ:責めずに、できることをひとつから

「ドパガキ」は、医学的な診断名ではなくネット上の言葉です。わが子に当てはめて不安になるより、目の前の「やめられない」にどう付き合うかを考えていけたらと思います。
動画に助けられる日があっても、親を責める必要はありません。子どもを責める必要もありません。今日紹介した5つの中から、できそうなものをひとつ選んでみてください。
動画をすんなり終われた日だけが成功ではありません。泣いても、大人に助けてもらいながら気持ちを切り替えられた。その経験の積み重ねが、子どもが自分で切り替える力につながっていくはずです。わが家も、一緒に少しずつ進んでいきます。
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この記事を書いた人

ゆい(4歳男の子、3歳女の子)
3、4歳の年子ママ。保育士として1,500人以上の子どもたちと携わる。2人目の妊娠をきっかけにを個人事業開始。現在、地元の事業家や専門家と共に商品開発を進めている。情報発信やスキル提供で出会った人達へ笑顔を提供しています。仕事のモットーは「気持ちにまっすぐ」「頑張らないように頑張る」Instagramでは帰宅後10分腸活レシピを発信中♪